小児科医に聞く 子どもの急病対応

レポート

1月27日(土)に、「小児科医に聞く 子どもの急病対応」を開催。「たかだこどもクリニック」の高田慶応先生を講師に迎え、子どもが体調不良になったときに、家庭でできるケアの方法や、病院の受診の目安などをお聞きしました。

今回の講座はNPO法人「生駒の地域医療を育てる会」と共催で行いました。「生駒の地域医療を育てる会」は、安全安心な地域医療を築くための取組をされている皆さんで、地域医療をテーマにした講演会や学習会なども行っています。当日は、同会の奥田陽子さんが講座を進行しました。

まずは、高田先生の講義から。高田先生は小児医療の現場に長年携わり、2011年に「たかだこどもクリニック」を開院。市内の小学校や幼稚園の校医としても活躍されています。
参加者の中に、「高田先生のファンだから今日来ました」という人がいるほど、子どもとその保護者の目線に立った温かい診療が評判の先生です。

子どもたちによく見られる、発熱や嘔吐といった体調不良や、転倒して頭をぶつけるといった怪我などの症状。子どものしんどそうな様子を見ると、急いで病院へ連れて行きたくなるものですが、すぐに受診しないといけないほどの重症であることはほとんどないんだそう。

例えば高熱が出ていても、子どもが元気にしているなら、家で様子を見ても。それに、インフルエンザ等の感染症は、発熱してすぐに検査をしても正しい結果が出ないこともあり、熱が出てから半日は待った方がいいそうです。

「子どもの呼吸の状態を見て、『ゼーゼー』『ヒーヒー』と苦しそうなときや、息を吸いにくそうにしてるとき、ぐったりしているときやけいれんを起こしたときは早めに受診してください」
といった受診の目安も教えてもらい、参加者の皆さんはメモを取りながら、熱心に話を聞いていました。

その後、参加者同士で感想や疑問を話し合いました。
参加者の中から、子どもが「熱けいれん」を起こしたときの対応について質問が出ると、
「熱けいれんは5分以内で収まったら、救急にかかる必要はないんです。熱けいれんが少し起こったからといって、後遺症が出るということもないので安心してくださいね。ただし、5分を超えて続く場合は、迷わず救急車を呼んでくださいね」
と高田先生。
わかりやすい判断基準に、参加者の皆さんは納得した様子でした。

続いて、地域医療課の職員から、生駒の救急医療のしくみや子ども救急電話相談「#8000」の紹介がありました。

「#8000」は子どもの急病時に、看護師に電話で相談できるサービス。病院が開いていない時間帯に、無料で利用できます。受診するべきか迷ったときや、自分だけでは判断できないときに、ぜひ利用してほしいと伝えられました。

最後に高田先生から、
「子どもの症状に心配があるなら、遠慮せずに受診してくださいね。私たちは、保護者の皆さんと一緒に、子どもたちの成長を支えていきたいと思っています」
と心強いメッセージがありました。

参加者の皆さんからは、
「知らなかったことやあいまいだったことがわかり、日頃の疑問が解決できました」
「普段、受診のときにはゆっくり先生とお話できることがなかったので、とても良い機会でした。聞きたいことが聞けて、すっきりしました」
「子育ては、悩みがつきません。けれど、じっくりと向き合う時間がとれていなかったので、今回気軽に参加して考えることができてよかったです」
といった感想や、
「子どもの見守りをしていただけたので、ゆっくり講座を聞くことができました」
という声が寄せられました。ischoolでは、大人と子どもが同じ場所でともに学べるような取り組みを進めています。

今回の講座を通して、子どもの体調不良への備えができ、参加者の皆さんの安心感につながったようでした。

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