週末スローライフVol.1「竹の時間」

レポート

ischoolの自然体験プログラム「週末スローライフ」。自然の中で体験しながら五感を養い、生きる力を育むことを目指し、「竹の時間」「米の時間」「草花の時間」をテーマにした講座を開講していきます。

学びクリエイターの町矢です。
「週末スローライフ」の第1回目「竹の時間」を3月19日(土)に開催。親子11組23名が参加し、高山町の竹林で竹食器を作ったり、竹林散策に出かけたりしました。

「週末スローライフ」は、さまざまな情報が溢れ、評価や成果、効率を追及することが“正解”とされがちな社会の中で、そのリズムとは異なる自然界に触れることにより、私たちの視野を広げる豊かな時間をつくりたいという想いから生まれた企画です。

当日ははじめに、竹を切り出してお箸とコップを作りました。
初めてノコギリを持つ子どもたちも、しっかりとノコギリを握り竹切りに挑みました。竹はツルツルして切りにくいのですが、力加減がわかると、切る音が一気に変わります。参加者の皆さんが徐々にコツをつかみ、竹林の中にたくさんの木こりがいるような、リズミカルな音があちらこちらから聞こえてきました。

お箸づくりでは、細く切った竹を小刀で整えながら、自分好みの形に仕上げていきました。納得のいくまで懸命に小刀を動かし、子どもたちだけではなく大人も創作に没頭する時間となりました。

続いては、お待ちかねの昼食でした。早速、自分で作ったお箸とコップを使って豚汁をいただきました。360度竹に囲まれた空間で、ウグイスの声をBGMに聴きながらの贅沢なひと時。手作りの竹食器の出来を見せ合ったり、豚汁を食べて「おいしいね」と顔を見合わせたりと、親子の会話も弾んでいるようでした。

昼食の後は、感覚遊びのワークショップを開催しているグループ「mah」の皆さんの案内で、五感を使って竹林を楽しみました。竹を触ったり叩いたり、竹の匂いを嗅いだり、竹で音を奏でたり。竹に耳を当てながら優しく揺すると、水が流れるような清らかな音色が聞こえてきました。
参加者の皆さんは「こっちの竹の音が好き」「触り心地はこの竹が一番」と、思い思いに竹に触れ、自分の持つ感覚に想いをはせていました。

最後に、竹林整備を体験しました。竹は生命力がとても強く、人の手を入れて間伐しないと他の植物の邪魔になるので、整備が不可欠。また、中が空洞になっているため切りやすく、女性や子どもにも扱いやすいという特徴があります。コツをつかむと、子どもたちでも枝払いをすることや、長い竹を担いで運ぶことができました。

「人の多さが苦手な子どもですが、自然の中では大勢でも楽しく学べました」
「自然を通じての心の在り方、考え方を学べました。気づきを日々大切にしたいです」
といった感想が参加者から寄せられました。
竹林を舞台に五感で自然に触れ、自分自身の身体や気持ちの心地よさを大切に過ごした一日。自然の時間軸で過ごすことで、日々に追われ忘れていた感覚を取り戻すことができたのではないでしょうか。

次回の「週末スローライフ」は、日本人に一番馴染みのある食べ物“お米”に触れる時間を企画しています。どうぞお楽しみに。

学びクリエイター

町矢 真美
一般社団法人ひらく代表、YMCA学院高等学校 非常勤講師、書家
YMCA学院高等学校にて「自己表現とコミュニケーション」分野の授業を担当。2022 年「ひらく」を設立。校舎や決まった時間割のない新しい形の学びの場「ひらく学校」では、高山町を拠点に、ものづくりや農業、食、デザインなどの体験を通して、「自分の好き」を進路につなげる多様なプログラムを開講している。
詳しくは、こちら

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