みんなでふれる!つくる!こえる!インクルーシブアートワークショップ

レポート

年齢、性別、障がいの有無に関わらずアートに興味があれば誰でも参加できる「インクルーシブアートワークショップ」を開催しました。

アートの制作を通して自由に表現することの楽しさや、それぞれの違いを理解しお互いに認め合い、社会の多様性について学ぶ主旨で、ischoolとしては初の試みです。

講師は、たんぽぽの家アートセンターHANAの宿利 真希(やどり まき)さんと、Good Job!センター香芝のメンバーのみなさんです。

1月18日・2月8日の2回にわたるワークショップ講座で参加者みんなでつくった作品を2月20日から24日まで展覧会で展示し、違いをこえたアートの世界を楽しんでいただく、そんな企画です。

今回はこどもから大人まで26人の方が参加してくださいました。

【1/18 ワークショップ1回目】

ちがいを楽しむワークショップ「宿利(やどり)さんとつくる文字アート」

会場の生駒市商工会議所別館に、楽しい予感に胸をはずませて参加者が集まってくださいました。親子、学生、こどもだけ、おとなだけと、まさに垣根を超えたアートに興味がある方々の集まりに早くもワクワクします。

まずは、たんぽぽの家 代表の岡部さんとGood Job!センター香芝の森下さんからインクルーシブアート全体についての説明を聞きました。

そしてたんぽぽの家アートセンターHANA宿利 真希さんとサポートの杉田さんから作品の紹介とどんな風に作品が生まれるのかをお話してくださいました。TVのCMソングも歌ってくださり、みんなとても楽しくなってにこにこです。

そのあと、ひらく学校 代表 町矢真美さん(ischoolの学びクリエイターでもあります)から、生駒の観光スポットや景色について、生駒山は場所によって見え方が違うこととか、ケーブルカーの名前や生駒山上遊園地の飛行塔のことなど、身近なものでも見方を変えると新鮮にうつるお話を聞きました。

宿利さんと町矢さんから教えてもらったことを参考に、それぞれ自分が好きな文字、好きなマーク、好きなうた、身近にある気になるもの、家の周りにある好きな景色、今年の自分などを考えてワークシートに書いたら、だんだんとつくりたいものが固まってきました。

ちなみに宿利さんは「ホンマかいな」ということばが好きだそう。

いよいよ作品を作り始めます。まずいろんな色のダンボールからつくりたいものに合いそうな色を選びました。

ワークシートに書いた内容をもとに段ボールに絵を描いて色を塗ったり、紙などを貼ったり、切ったり。みんなで手伝いあっているうちにすぐに打ちとけて仲良くなりました。ボランティアスタッフの方たちも作業のお手伝いやアドバイスをしてくださいました。

みんな自分のこだわりがある作品が完成したら、つくったものにタイトルと感想とアピールポイントを書きました。書いた内容はそのまま展覧会の作品展示の説明文になるんです。

そして、できあがった作品を持って、ぴっくり通りや路地でプロカメラマンの方々(toi編集舎)にポートレイト写真を撮ってもらいました。いつも通っているところなんだけど、よく見たらこんなだったんだなと新しい発見もありました。

出来あがった作品にみなさん大満足で1回目のワークショップを終えました。

【2/8 ワークショップ2回目】

ちがいを生かすワークショップ「Good Job!みんなとつくるプリントワークショップ」

ワークショップの2回目では、Tシャツや大きな布にみんなでプリントしました。1回目は個人で作りましたが、2回目はみんなで製作して1つの作品を完成させるようです。

まずGood Job!センター香芝の森下さんとスタッフからお話を聞いて、普段Good Job!センターの仕事として皆さんがとても生き生きとアート活動されている様子などを教えてもらいました。

たくさんのTシャツと布をキャンパスにプリントするスタンプは、1回目のワークショップでみんなが段ボールでつくった作品やその一部分がいろんなサイズで用意されていました。思いがけない部分がスタンプになっているものもあり、みんなビックリです。

自分が作った作品だけじゃなく、他の参加者が作った作品のスタンプも自由に選んで、絵の具をぬってプリントします。スタンプは40種類ほど、インクは15色ほどあります。

好きな色を選んだらみんな自由にスタンプを押します。

Tシャツは両面にプリントしますが、1人1枚プリントするのではなく、誰がどこにプリントしてもいいんです。無地Tシャツがおもいがけない色使いだったり押し方だったりするスタンプでたちまちカラフルになりました。

布はとても広いスペース!最初はスタンプをすみっこにぺたぺた押していたけれど、だんだん大胆になっていきました。手にべっとりインクがついちゃったこどももいます。

こんなに自由にプリントすることは普段なかなかできないから、とても貴重な体験です。

とても楽しくプリントした後で、みんなで記念写真を撮りました。

参加者のみなさんからは
「いろいろな人と作品を見あったり、スタッフさんがやさしかったのが、とても楽しかったし、うれしかった。いままでで一番楽しかったと思うほどでした。」
「1日目は、おもいっきり自分のことを表現できたし、2日目はいろんな人とアートを融合して作り上げることができたと思う。とても楽しかったです!」
「新しく仲良くなった方と話せたのがとても楽しかったです!」
「家ではできないことができてとても楽しかった。もっとやりたいです。」
「絵の具で色をぬるのが楽しい。自分の作ったの(スタンプ)が人気で良かった。人気でつかう時があまりなかった。」
といった感想が寄せられました。

出来あがった作品はいよいよ展覧会でお披露目します。展覧会では来場者にもワークショップ出来る時間があるとか。参加者も「必ず見に行きます」と言って楽しみにしておられ、2日目のワークショップを終えました。

【2/20~24 展覧会】

ちがいを超える展覧会

いよいよ展覧会が始まりました。

会場内から映し出した窓のスクリーンには、作品を持ったみんなのポートレイト写真と制作のようすが商店街側からみることができます。

入口には宿利さんの作品が並び、もう一方の窓には宿利さんの作品がモビールのように飾られています。

会場の中に入ると、一人ひとりのダンボール作品が作者のポートレイト写真と作品タイトル(説明)つきで並んでいます。

そして、天井からたくさんのプリントTシャツと大きな布がつるされて1つの作品のようになっています。

Tシャツや大きな布には今回のワークショップのブランド名「トリコロブルドッグイコマ」のロゴが押されて、タグもつけられています。「トリコロ」はトリコロール=三毛猫なんだそう。ケーブルカーのミケとブルがいるイコマらしい名前ですね!みんなの作品がブランドTシャツに早変わりしたようでした。

開催中(2/22~24日の13時~15時)には、ミニハンカチにプリントする先着20名限定のワークショップも行いました。好きなスタンプと色を選んで押してミニハンカチにプリントするワークショップは大人もこどもも楽しんで作っていました。

期間中はとても寒かったのですが展覧会は大盛況で、延べ数にして約250人の方が来場してくださいました。ワークショップの参加者や、ボランティアの方々も可能な限り会場に足を運んでくださり、展覧会の運営に協力してくださいました。

展覧会参加者のみなさんからは
「可愛らしい段ボール作品や「トリコロブルドッグイコマ」のTシャツ等、日頃とは違う雰囲気でした。中でも、電車の段ボール作品や家族総出で作る作品も良かったです。」「障がいのある方が講師になられるということが新鮮で、発見が多いワークショップになるだろうと想像できました。自分も参加してみたいです!」
「自由な発想で個性が出ていて素敵でした。型にこだわらないのもインクルーシブでよかったと思います。」
「どの作品もアイデアが面白かった。昔授業でイラストを描いたが、そのとき無かった『「自由につくる」ことは素晴らしい』という感想をもった。」
「何かで人がつながれるって良いですね!」
といった感想が寄せられました。

2回のワークショップと5日間の展覧会に及んだ今回の講座でしたが、参加したみなさんが地域の中でインクルーシブアートの体験をできたことで、これから、アートにふれる際に、ちがいを超えてアートを楽しむことができるようになったのではないかと思います。

また、誰もが参加できるアート活動、創造的な表現を通じて、多様性を尊重し、違いを認め合える社会がますます広がる事を願っています。

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