NASC(NAIST Science Communicators)

学びクリエイターの紹介

#科学 #実験 #天体観測

奈良先端科学技術大学院大学の認定課外活動団体(学生サークル)。大学の近隣住民を対象にした科学実験教室や星空教室の開催などを通じ、「科学の面白さを伝える」活動を行っている。

2/4(土)に開催する「いこまの星空教室」を企画するのは「NASC」のみなさん。 メンバーの丹羽さん、笹川さんに話をお聞きしました。

ーNASCは普段、どんな活動や教室をされていますか。

(丹羽)主に小学生とその保護者の皆さんを対象にした、科学教室や科学を身近に感じられるイベントを行っています。天体観測や工作教室などを主催していますが、依頼を受けて運営のお手伝いをすることもあるんですよ。

ーNASCにはどんな人が所属していますか。

(丹羽)メンバーはみんな先端大の学生です。アクティブに活動しているのは12~3人くらいでしょうか。

(笹川)活動はできる人、したい人がやるというスタンスなんですよ。
NASCには1・2年生が所属していますが、メンバーの関係はとてもフラット。そもそも先端大が大学院大学なので、学生には年齢も経歴もさまざまな人がいて、先輩・後輩を感じない校風なんです。お互いの強みを尊重しながら活動していますね。

ーNASCに入ったきっかけを教えてください。

(丹羽)子どもの頃から人に教えるのが好きで、教師になるのが将来の夢でした。
高校生のときは、テスト前になるとクラスメイトに授業をしていたこともありましたね。わからなかったことがわかったとき、友人が感動してくれるのがとても嬉しかったんですよ。
NASCに入れば、子どもたちに教える機会が持てる、絶対おもしろいだろうと感じたんです。

(笹川)入学したら、いろんな経験ができるサークルに入ろうと思って、選んだのがNASCです。
高校生のときに入っていたのがすごく厳しい部活だったので、大学では楽しい学生生活にしたいと思っていたんです。
NASCは地域の人たちとも交流できるところがとっても魅力的でした。元々、新しいことを知るのも、人に知ってもらうのも好きで、科学教室によく行っていたこともきっかけになりました。

(二人)ワークショップの中で、新しいことに出会ったときに「すごい!」と目を輝かせる子どもたちの反応が本当に嬉しい。活動していて、やりがいを感じる瞬間です。

ー科学を好きになったきっかけはありますか。

(丹羽)ゲームが好きで、小さい頃は「たまごっち」に夢中になっていましたね。いろんなゲームでたくさん遊ぶ中で、「ゲームの裏側を知って、ゲームがつくれるかも」と思って、高専にも行きました。
今は、AIの研究をしていますが、自分で進路を決めたときに、いつも親が全力で応援してくれたんです。

(笹川)8割が親の影響かな。実は、親が理科の教師なんです。小さいころから、科学教室や博物館にたくさん連れて行ってもらいました。
中学生になると、専門的な話もできるようになったんですよ。

(二人)うん、親に背中を押してもらっているね。

(笹川)それと、育った場所の影響もあるかもしれません。私は自然豊かな田舎で育ったので、当たり前に自然に触れていて、気づいたら植物や生き物が好きになっていました。

(丹羽)好きになるには「楽しい」と感じることが欠かせません。
保護者のみなさんから、「子どもが科学に親しむためにはどうしたらいいのか」よく質問を受けるのですが、お子さんが好きなこと、遊びに行ったり工作をしたりすることに、科学の要素をプラスすることをオススメしています。

ー科学教室やイベントの内容はどのように考えていくのですか。

(丹羽)まずは、メンバーのみんなでアイデアを持ち寄って話し合います。

(丹羽)私が心がけているのは、大人にも子どもの付き添いではなく、「親子で」参加してもらえる内容にしていくこと。子どもだけが楽しめるコンテンツって大人には響かないんですよね。親がつまらない顔をしていると、子どもに伝わってしまうので、大人もびっくりするような知らない世界を伝えるように努力しています。
現場で親が学ぶと、家に帰ったあとも子どもにそれを伝えてもらえるし、家庭での親子の会話が、今まで以上に増えたら嬉しいですよね。

(笹川)工作のワークショップを考えるときは、あえて、手軽に手に入る身近な材料を使い、作り方のプリントも配って、家でもできるようにしているんですよ。そうすることで、ワークショップで作ったものが壊れても、自分で修理できるし、他の人に作り方を伝えることもできますよね。

ーそういった工夫はNASCの伝統やルールなのでしょうか。

(丹羽)ルールとして決まっているものはないんです。今までの先輩との話し合いや一緒に活動した経験の中で、「NASCらしさ」みたいなものは共有されてきたように感じています。そこに、自分の熱意やアイデアをプラスしていくイメージでしょうか。

(笹川)カチッとした決まりがあると、アイデアの幅は狭まってしまいますよね。ルールがないことで、自由な発想ができるようになって、いい企画が生まれるんじゃないかな。

ーNASCとして、または、個人として、今後挑戦したいことを教えてください。

(丹羽)私はもうすぐ卒業なので、NASCの今後は後輩たちに託すとして。
春からは民間企業に就職するんですが、 生涯にわたって「科学の楽しさを伝える」機会を持ち続けたいです。

(笹川)NASCとしては、地域の人たちとの接点を増やしていきたいですね。今後は、中高生や大人たちが対象の教室にもチャレンジできると嬉しいです。

NASCが企画する授業
2/4(土)いこまの星空教室

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