週末スローライフVol.2「米の時間」

レポート

ischoolの自然体験プログラム「週末スローライフ」。自然の中で体験しながら五感を養い、生きる力を育むことを目指し、「竹の時間」「米の時間」「草花の時間」をテーマにした講座を開講していきます。

学びクリエイターの町矢です。
「週末スローライフ」の第2回目「米の時間」を4月15日(土)に開催。24名が参加し、生駒のお米や農業について学び、生駒産の米粉を使ったおやき作りに挑戦しました。

「週末スローライフ」は、さまざまな情報が溢れ、評価や成果、効率を追及することが“正解”とされがちな社会の中で、そのリズムとは異なる自然界に触れることにより、私たちの視野を広げる豊かな時間をつくりたいという想いから生まれた企画です。

今回のテーマは、お米。日本人の生活とは切っても切り離せないお米ですが、「稲にはどんなお花が咲くのかな?」「お米になるまでどう育てたらいいのかな」など、実はその育ち方や稲作の現状についてはよく知らない人も多いのではないでしょうか。

当日はまず、「お米の連想ゲーム」から始めました。しゃり・炭水化物・糀・もちもちなど、お米から連想されるものは人それぞれ。お米は「ごはん」としてだけではなく、さまざまな姿で、私たちの暮らしになくてはならないものになっているのだとみんなで再確認しました。

次に、おにぎりにはどのぐらいの米粒が含まれているのか、1つのおにぎり(100g)をみんなで手分けして数えてみました。1粒1粒、水で濡らして粘りを取ってからバラバラにしたり、手で少しずつ分けるなど、大人も子どもも工夫しながら夢中になって数え、なんと1,847粒の米粒が集まっていることが分かりました。いつも気軽に食べているおにぎりにも、こんなにたくさんのお米が使われているんですね。

その後、お米の栽培や生駒の稲作について、説明しました。
白米だけでもうるち米やもち米といった多様な種類があることや、1粒の米粒から1,200粒の米が収穫できるということ、米粒を植えてから収穫できるまでには88(八十八)もの手間がかかること、広い田んぼで米を育ててもわずかな収入にしかならないこと、生駒の農業は後継者に困っていることなど、高山町の米農家の方から聞いた話を交えて伝えると、皆さん熱心に耳を傾けていました。

最後に、生駒産の米粉を使ってのおやき作りを体験しました。キッズ食育トレーナーの林光子さんに習いながら、米粉と材料を混ぜて、まるく生地を成形して、フライパンで焼いて完成させました。
親子で協力しながら調理し、頑張って作った後はお待ちかねの試食。「おいしーい」と、皆さんから歓声が上がりました。

「お米についてよく知らないことが多いことに気づきました」
「農家の人に感謝をしながらお米を食べたいです」
「お米をたくさん食べるために、米粉をもっと使ってみたいと思います」
などといった感想が参加者から寄せられました。

お米にたっぷり触れた一日。「当たり前にあるもの」として日々消費しがちな中、お米の生命力や魅力について改めて感じてもらえました。そして、後継者問題が深刻になりつつある稲作の現況についても伝えることができてよかったです。

次回の「週末スローライフ」は、生活の中で一番身近な自然である「庭」に咲いている草花をテーマにした企画を準備中です。どうぞお楽しみに。

学びクリエイター

町矢 真美
一般社団法人ひらく代表、YMCA学院高等学校 非常勤講師、書家
YMCA学院高等学校にて「自己表現とコミュニケーション」分野の授業を担当。2022 年「ひらく」を設立。校舎や決まった時間割のない新しい形の学びの場「ひらく学校」では、高山町を拠点に、ものづくりや農業、食、デザインなどの体験を通して、「自分の好き」を進路につなげる多様なプログラムを開講している。
詳しくは、こちら

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