野鳥の巣箱づくり

子どもと学ぶ

ischoolの自然体験プログラム「週末スローライフ」。自然の中で体験しながら五感を養い、生きる力を育むことを目指し、「竹の時間」「米の時間」「草花の時間」「鳥の時間」をテーマにした講座を実施しました。

学びクリエイターの町矢です。

「週末スローライフ」の第4回目「野鳥の巣箱づくり」を12月10日(日)に「花のまちづくりセンターふろーらむ」で開催し、親子10組23名が参加しました。グリーンボランティア「いこま宝の里」の皆さんに巣箱づくりを教えてもらったり、野鳥博士の斎藤史之さんから生駒に住む野鳥の話を聞いたりして、野鳥の暮らしを通して、生駒の自然に触れる時間を過ごしました。

今回、この企画をするきっかけになったのは、真弓や白庭台の森林の整備をボランティアでされている「いこま宝の里」との出会い。人が手を加えて継続的に整備することで、森には光が入り、木々はイキイキとし、いろんな生物が集える場所になるんだそう。
そんな豊かな環境づくりを目指している「いこま宝の里」の皆さんの活動を通して、「生物の多様性」についてたくさんの人に知ってもらい、人にも生き物にも優しい循環ができる暮らし方を考えてもらいたいという想いからでした。

はじめに、「いこま宝の里」の皆さんから、日ごろの活動内容や、生駒市内の里山整備のことを教えてもらいました。

続いて、斎藤さんから、市内で見かける野鳥についてのレクチャー。斎藤さんは「エコネットいこま」の会員として野鳥観察会を主催したり、自宅には3箇所以上も巣箱を設置したりし、野鳥の生態を日々観察しているのだそう。
野鳥の種類によって、巣の作り方も作る場所も全く違うことや、鳥たちがあちこちから素材を集め、頑張ってコツコツと巣を作っていることなど、写真を見ながら楽しく学びました。

「巣箱はひもか釘で上蓋が開かないようにしないと、カラスなどの外敵が巣箱に入って鳥を襲うことがあるので危ないんです」
と、斎藤さん。
参加者の皆さんは野鳥の知られざる世界に、時に驚いたり感心したりしながら、斎藤さんの話に耳を傾けていました。

その後はいよいよ、野鳥の巣箱づくり。「いこま宝の里」の皆さんのサポートのもと、木材を組み合わせ、釘を打って丁寧に作っていきました。初めてトンカチを使う子どもたちも、「鳥が遊びに来てくれたらいいな」という願いを込めて、釘をトントン。親子で協力して、全員が巣箱を完成させることができました。出来がった巣箱には、ペンを使って、それぞれが自由に巣箱を彩りました。

「釘が多少出ていても、箱の色がカラフルでも、鳥はあまり気にしないので好きに作ってくださいね」
という斎藤さんからの言葉もあり、みんなのびのびと巣箱づくりを楽しみました。

最後に、「いこま宝の里」の整備地でもある真弓の「どんぐり公園」を見学。どのように巣箱を設置するか、実際に取り付けられているものを見ながら学びました。

「ボランティアのみなさんが整備して道を作ってくれたから、今こうやって歩けているんだね」
「身近な森の中に、こんなに色んな植物があるなんて知らなかった」
と、参加者の皆さん。整備された森の中を歩き、ほどよく人が自然に手を入れることで、人にも生き物にも心地よい環境がつくられるのだと実感しているようでした。

「鳥について知らないことも多く、説明がとても興味深かったです」
「子どもが工夫したり、自分で考えたりしながら巣箱を作っている様子が新鮮でした」
「森を守ってくれている人がいること、その人たちと関われたことが本当に貴重だと感じました」
などといった感想が参加者の皆さんから寄せられました。

斎藤さんから印象的な話がありました。
「巣箱に鳥が来てくれているか気になると思うけど、ヒナが大きく育つまでは蓋を開けて覗かないようにしてください」
鳥は巣作りのために巣箱を訪れるので、人の気配を感じると警戒してしまい、その巣箱には近寄らなくなるんだそう。巣箱の近くを通ったときに「ぴよぴよ」とヒナの鳴き声が聞こえたら、その時だけは、そっと中を覗いてもいいという合図。

私たちは効率や成果を求めて、すぐに結果を求めてしまいがちです。でも、鳥たちの目線やペースに合わせて、「静かに待つ」ということが大切だと私自身も学びました。

学びクリエイター

町矢 真美
一般社団法人ひらく代表、YMCA学院高等学校 非常勤講師、書家
YMCA学院高等学校にて「自己表現とコミュニケーション」分野の授業を担当。2022 年「ひらく」を設立。校舎や決まった時間割のない新しい形の学びの場「ひらく学校」では、高山町を拠点に、ものづくりや農業、食、デザインなどの体験を通して、「自分の好き」を進路につなげる多様なプログラムを開講している。
詳しくは、こちら

これまでに、町矢さんが企画した講座のレポートもぜひご覧ください。
vol.1「週末スローライフvol.1『竹の時間』
vol.2「週末スローライフvol.2『米の時間』
vol.3「週末スローライフvol.3『草花の時間』

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